【介護の豆知識】食事、飲み物につける【とろみ】について

2019年4月19日

高齢者の方の食事中、むせこみ、咳き込みの頻度が多くなっていませんか?

これは喉の嚥下(飲み込む)能力が低下すると多くなってきます。
一度むせ込むと高齢者本人も苦しい思いをし、食欲も低下しまいます。
そうなると体調不良も引き起こしますので負のサイクルに陥ってしまう事も。

ですのでできるだけ食事は楽しく、楽に食べていただけたら、と思います。
私は食事は楽しみでないと感じていた人ですが、肝炎で1ヵ月入院した時はなぜか食事が楽しみになりました。

むせ込みの原因が飲み物であればとろみ(増粘剤)を加えることによってむせ込みが減らせます。
食事の場合は粒が細かすぎるとむせ込みやすく、その場合はとろみ(増粘剤)は適しません。

今回のとろみ(増粘剤)ですが使い方と硬さに注意が必要です。





硬さについて

恐らく定期的に受診されている方が多いと思いますのでお医者さんや、管理栄養士に相談したうえで
「スプーンからポタポタしたたる程度の硬さ」
を試してみてください。
「次にコーンポタージュ程度の硬さ」
「はちみつ程度の硬さ」
と段階を上げていきます。

使い方について



今回は飲み物に対して記述します。
基本は商品の記述に従ってください。

例としてお茶の場合
必ずコップにお茶を入れてからとろみ材を入れます。
(逆にすると粉の塊=ダマが出来て非常に飲みづらくなります)
入れるときに少しづつ、かき混ぜながら入れます。
おそらく180ccのお茶に小さじ1杯ほどが目安になるのではないでしょうか。

10秒ほどかき混ぜると粉は溶けてしまいます。
コツとしては少しづつ、かき混ぜながら入れると上手くいきます。
この時、粉の塊ができていたらスプーンで取り除きます。
(かき混ぜることにより塊が解けることは無いです)

粉を入れて2分ほど時間を置くと硬さが安定してきます(かき混ぜ続ける必要はありません)。
硬さが適しているなら良いですがまだ柔らかいと感じて追加で粉を入れても粉の塊になりやすいので作り直した方が安全です。

もしゼリー状になったら完全に失敗です。
非常に飲み込みづらく、喉の奥に引っ掛かりやすいので捨てましょう。

また捨てる時もそのまま流しに捨てると後で配管が詰まるため、キッチンペーパーでろ過するなどしてみてください。

また飲み物の種類によってもとろみを加える量が変化します。
同じ硬さでも
水、お茶は多く必要ですが
コーヒー、ジュースなどは少ない量で硬くなりやすいです。

ジュースは水のとろみ剤を1/4ほど減らした量ぐらいで試してみてください。

またとろみ剤の商品によっては時間経過で効果がなくなるもの、ならないもの、唾液によって効果がなくなる、ニオイがちょっとある、などの個性があるようです。
また材料にアレルギー反応のある材料を使っているもの、お腹が緩くなる場合があるなど各商品の注意事項も必ず目を通してください。

私の施設でも飲みやすいと評判のとろみ剤はありましたので試してみるのもオススメです。

以上です。最後までお付き合い下さりありがとうございました。

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